シンガポールから日本へ送金はペイパルかシティバンク?どちらがいい?

シンガポールから日本へ送金はペイパルかシティバンク?どちらがいい?

 

シンガポールで働いていると、シンガポールから日本へどうやって送金すれば手数料が安く済むのか気になります。

 

そこで、海外では利用者の多い銀行「City bank(シティバンク)」、海外での支払いによく使われる「Paypal(ペイパル)」、資金移動業者の「TransferWise(トランスファーワイズ)」と「MoneyGram(マネーグラム)」を比較してどのサービスが送金に適しているのかを調べてみました。

 

シンガポールからの送金にはペイパルが良い?

 

まず、ペイパルでの海外送金を勧めているブログがチラホラとありますが、ハッキリと言ってペイパルの海外送金の手数料が良いということはありえません。

 

ペイパルを使って送金する場合は、日本と海外にそれぞれのペイパルアカウントを作って2つのアカウントの中で送金するという方法がありますが、送金する段階で2.5%から4%の為替手数料が必要になります。

 

また、海外から日本への送金は可能ですが、日本で作成したアカウントでは個人間送金はできません。

 

どちらにしても、海外送金にペイパルを利用するという選択肢はありません。

 

シンガポールではシティバンク利用者が多いけど手数料安いの?

 

シンガポールだけでなく、海外で働く人の中では世界中にあるシティバンクが便利ということで利用している人が多いですね。

 

シティバンクを利用すれば同一銀行ということで送金に掛かる手数料は安いのですが、送金手数料が本当に安いのかと言えばそんなことはありません。

 

何故かと言えば、シティバンクで外貨を円に両替する段階で為替手数料(TTSレート)が含まれていて、両替レートでかなり損をしてしまい、さらには受け取り手数料も必要になります。

 

完全帰国などの場合は外貨のまま日本にあるシティバンクの口座へ送金して、レートが良くなった時に円に戻すという方法もありますが、すぐに日本円にしたければ待ってられませんよね。

 

しかも、レートが良くなるのか悪くなるのかは分かりませんので、いつまでも両替できずに手がつけられない塩漬け状態の資金になってしまうことを考えればあまり得策とは言えません。

 

海外送金のトランスファーワイズとMoneyGramを比較

 

ペイパルもシティバンクも海外送金にはあまりオススメではありません。

 

年々利用者が増えている資金移動業者の「TransferWise(トランスファーワイズ)」、ウエスタンユニオンと並んで世界的に利用されている「MoneyGram」の2社で比較してみましょう。

 

日本で30万円を受け取るのに必要な手数料を計算しています。

 

 トランスファーワイズMoneyGram
日本円受取額300,000円300,000円
ネットの為替レート1SGD=82.30円1SGD=82.30円
TTSレート
(為替手数料)
1SGD=82.30円
(為替手数料無し)
1SGD= 77.31円
(為替手数料 4.99円)
為替差で発生する
手数料
無し239.76SGD
(19,732円)
30万円を受け取る為に
必要な送金額
3,666.74 SGD4,070.26 SGD
送金手数料23.04 SGD
(0.55%の手数料 + 3.00 SGD)
190.00 SGD
振込手数料銀行による無し
手数料合計23.04 SGD+振込手数料429.76SGD

※TTSレートは為替状況により変わります。

 

MoneyGramも銀行と比べれば手数料が良いのですが、トランスファーワイズの手数料はかなり安いことが分かりますね。

 

MoneyGramは同じ資金移動業者であるウエスタンユニオンより手数料が少し安い場合が多いのですが、送金手数料、隠れコストのTTSレートの両方から比較して、トランスファーワイズの方が断然手数料が安いことが一目瞭然です。

 

トランスファーワイズをおすすめする理由は?どうして手数料が安いの?

 

トランスファーワイズがどんな会社かと言えば、日本では2016年9月から営業を始め、関東財務局の認可を受けている正式な業者ですので、日本の法律に沿った安心できる資金移動業者です。

 

さらに、トランスファーワイズは世界的に見て認可を受けるのが困難とされるイギリスの英国金融行動監視機構(FCA)から2011年に認可を受けています。

 

このイギリスの認可を取得した企業というだけで、企業として一定以上の信用性があると言われています。

 

トランスファーワイズの手数料が安い理由は簡単です。

 

例えば、シンガポールに住んでいて日本からシンガポールに送金したい場合は、オンラインバンクなどを利用して日本にある自分の銀行口座から日本にあるトランスファーワイズの口座に送金します。

 

すると、シンガポールにあるトランスファーワイズの口座からシンガポールにある自分の口座へ送金されるという仕組みです。

 

どちらも海外送金ではなく国内送金をしているだけなので、手数料が圧倒的に安くできるということです。

 

トランスファーワイズの仕組みはこちらからどうぞ。
トランスファーワイズの仕組み|海外送金の手数料が安くできる理由

トランスファーワイズの他に手数料の安い資金移動業者がある?

 

トランスファーワイズの他にも手数料が同等レベルで安い「World remit」や「xend pay」などがありますが、どちらも海外の資金移動業者になります。

 

「World remit」は海外から海外であればトランスファーワイズと比較して上手く利用すれば良いですが、日本への送金はできません。

 

「xend pay」は日本円に対応していますが、完全に英語のみのサイトですし、英語で対応しないといけない手間暇を考えれば、数十円単位でトランスファーワイズと高いか安いかを競うだけですのでわざわざ利用する価値は低いと言えますね。

 

安全性について、詳しくはこちらの記事をどうぞ。

 

トランスファーワイズが利用できる条件

 

トランスファーワイズは送金国と受取り国の両方に銀行口座が無いと利用することができません。

 

日本の口座は自分の口座、家族、または友人など誰でも良いので問題無いと思いますが、シンガポールに口座が作れない人は信用できる人に代理で送金をしてもらうなどしないといけません。

 

どうしても、口座が作れない上に、信用できる相手がいない場合は、MoneyGramやウエスタンユニオンを利用するのが良いですが手数料が高くなりますね。

 

その場合は、両替所でシンガポールドルを日本円に買い戻すのが手数料としては一番良いでしょう。

 

100万円以上を日本に持ち込む場合は申請が必要ですが、それによって税金が取られたり、しつこく理由を聞かれたりすることもありません。

 

シンガポールから日本へ送金する際に必要な日数

 

シンガポールから日本に送金する際の日数は、送金2回目からは最大2営業日ですが、トランスファーワイズの口座へ送金するタイミングや送金方法により変わります。

 

シンガポールの場合はトランスファーワイズ口座への着金確認に掛かる時間は0-1営業日です。

 

2回目からの送金からは着金確認から24時間以内に済むのが平均的な時間です。

 

トランスファーワイズの口座開設から初めての送金までに掛かる日数は、3営業日から10営業日なので、最初の送金は余裕を持って行うと良いですね。

 

シンガポールから日本の送金で為替レートは保証される?

 

シンガポールから日本への送金については、48時間のレート保証が適用されます。

 

基本的には、営業時間内にトランスファーワイズの口座へ着金したレートで保証されます。

 

レート保証があるので大丈夫ですが、為替が1円~2円と大きく動く可能性があるアメリカの雇用統計の日を含めての送金には注意をしましょう。

 

アメリカの雇用統計の発表は毎月第一金曜日にあります。

 

相場の予想が悪いのであれば、雇用統計前に送金するのも良いでしょうし、良い見込みであれば発表を待って為替レートが動いてから送金するのもありですね。

 

そんな見極めができれば苦労しないという話ですが、為替の掲示板などを見るだけでも、参考になります。