日本から中国への海外送金で手数料が安いのは?規制が厳しい?
- 2019.05.08
- 更新日:2020.05.03
- 海外送金手数料を比較

日本から中国に送金する方法は幾つかありますが、基本的に銀行を利用すると海外送金手数料はかなり高いです。
結論として、日本から中国への送金で利用すべきはトランスファーワイズ一択になります。
ここでは、手数料が安く送金が簡単と言われる楽天銀行と世界的に利用されている資金移動業者のトランスファーワイズの海外送金手数料を比較してみましょう。
日本から中国への海外送金方法
日本から中国への送金を考えた際に、日本側の銀行の条件などをチェックしていくとこうなります。
・最初から取扱がない銀行
・取り扱っているのかどうか表記がないので分からない
・法人対法人以外の送金は取扱していません
このような銀行ばかりで良く分かりません。
他にも、WesternUnion、SBIレミット、セブン銀行などで送金が可能です。
しかし、どれも送金手数料は安めでも日本円から中国元への両替する際の為替手数料が高いですし、送金額の限度が10万円だったりしますね。
ゆうちょ銀行も同じですが送金方法をシミュレーションしてみると、手数料が安く見えるのですが、実はドル送金しかできないという罠です。
ドル送金の場合は見た目には手数料が安く見えますが、送金の際に日本円からドルに両替して、さらに現地で受け取りの際にドルから中国元への両替手数料なども発生します。
何度も為替手数料が取られるので、結果として大きく損をすることになりますね。
日本から中国への海外送金は楽天銀行かトランスファーワイズ
その中で、中国への送金の取扱いがあり、簡単に送金手数料のシミュレーションができるのが楽天銀行とトランスファーワイズの2社です。
どちらもネット上で簡単に送金手数料をシミュレーションすることが出来ますので、分かりやすくて良いですね。
トランスファーワイズを利用しても、日本から中国へ送金する場合は「中国籍の人が開設した口座への送金」しかできません。
日本国籍の人が中国で開設した個人の口座への送金はできません。
中国人相手の海外送金であれば問題ありません。
中国への送金に掛かる送金手数料
それでは、楽天銀行とトランスファーワイズの手数料を比較してみましょう。
●手数料の比較は2020年1月10日に行っています。
トランスファーワイズ | 楽天銀行 | |
---|---|---|
中国で2万元受け取りたい | 20,000元 | 20,000元 |
比較時の市場の為替レート 2020.1.10 | 1元=15.82円 2万元=316,326円 | 1元=15.82円 2万元=316,326円 |
TTSレート (両替レート) | 1元=15.82円 2万元=316,326円 | 1元= 16.3円 2万元=326,000円 |
送金手数料 | 5,353円 | 1,750円 |
銀行への振込手数料 | 324円 (銀行による) | 無し |
2万元受け取るのに必要な日本円 | 321,905円 | 327,750円 |
手数料合計 | 5,677円 | 13,174円 |
※手数料計算のソース:トランスファーワイズ
※手数料計算のソース:楽天銀行
海外送金手数料が安い楽天銀行でもトランスファーワイズと比較するとかなりの差があるのがよく分かりますね。
やはり、日本円から中国元への両替に必要になる為替レートの差額はとても大きいです。
基本的に海外送金に必要になる手数料は「海外送金手数料」+「両替手数料」の2つです。
よく海外送金ではPaypal(ペイパル)の送金手数料が500円以下で最安なんてことを言っている場合がありますが、両替に必要な為替レートに気付いていないだけです。
また、送金に利用するサービスによって「受け取り手数料」や「中継銀行手数料」などが掛かる場合もあるので注意しましょう。
中国で送金の受け取りが出来る条件
中国への送金はいろいろな制限がありますが、トランスファーワイズを利用しても送金先は個人のみとなります。
中国元はUnionPay(銀聯カード)を持っている個人の受取人へのみ送金が可能です。 中国の公的な身分証明書を使って開設されたUnionPay(銀聯)の口座へのみ送金が可能です。 Passbook、運転免許証やmilitary documentにて開設されたものへは送金出来ません。引用:トランスファーワイズ
また、法人へ中国元で送金することは出来ませんので、法人宛は米ドル建てのみとなります。
また、下記の銀行は海外からの送金を受け付けていませんので、TransferWiseからも送金することはできません。
中国農業銀行(Agricultural Bank of China)
招商銀行(China Merchants bank)
中国民生銀行(China Minsheng bank)
興業銀行(Industrial Bank Co)
上海浦東発展銀行(Shanghai Pudong Development Bank)
南京銀行(Bank of Nanjing)
引用:トランスファーワイズ
中国への送金限度額
ネットで簡単に送金ができるトランスファーワイズを利用して中国へ送金する場合、個人宛の送金限度額は10,000USD(または同等の金額)です。
年間にすると50,000USDですので、1年の送金トータルで50,000USDを越えないように注意が必要です。
中国から日本への送金は規制が厳しい
残念ながら、中国から日本への送金にトランスファーワイズを利用することはできません。
最近は特に中国からお金を持ち出す規制が厳しくなっていますので、中国からの送金には納税証明書、労働契約書、外国人就業証などが必要になり、中国銀行など中国にある銀行を利用するのが一般的です。
中国から帰国する際のお金の持ち出し限度額は5,000ドル相当以下ですので、その程度であれば手持ちで持ち帰ると良いですし、日本は100万円以下であれば申告する必要がありません。
もちろん、100万円以上でも申告すれば問題ありませんし、まっとうなお金であれば何も起こりません。
まとめ
楽天銀行とトランスファーワイズで中国への送金を比較しましたが、やはりここでもトランスファーワイズが安いということが分かりましたね。
トランスファーワイズを利用した中国への送金には受取り側の「銀聯カード番号」が必要になります。
中国にいる人であればほぼ誰でも持っているカードですが、事前に情報は得ておきましょう。
中国に長期滞在する人であれば、日本から出国する前に三井住友カードや三菱UFJニコスで「銀聯カード」を作っていると思いますので問題無いでしょう。
-
前の記事
まだenremitやマネーグラムで海外送金手数料を無駄にしてる? 2019.04.11
-
次の記事
日本からスウェーデンに送金するのに手数料が安い方法・安すぎない? 2019.05.08