日本から中国への海外送金で手数料が安いのは?規制が厳しい?
- 2019.05.08
- 更新日:2021.04.11
- 海外送金手数料を比較
日本から中国に送金する方法は幾つかありますが、基本的に銀行を利用すると海外送金手数料はかなり高くなります。
中国への送金で利用されるのは一般的に知られているのは「Peyforexの人民元2.0」「楽天銀行」「セブン銀行」「WesternUnion」などがあります。
しかし、先に結論を書いてしまえば、日本から中国への送金で利用すべきはWise(ワイズ)旧トランスファーワイズ一択といって良いでしょう。
ここでは海外への送金が簡単と言われる楽天銀行。
世界的に利用されている資金移動業者のワイズ(Wise)の海外送金手数料を比較してみます。
日本から中国への手数料が安い海外送金方法
日本から中国への送金を考えた際に、日本側の銀行の条件などをネットでチェックしていくとこうなります。
・最初から取扱いがない銀行、取り扱っているのかどうか表記がないので分からない
・法人対法人以外の送金は取扱していない
・中国は送ってみなければ何が起こるかわからない
このような情報ばかりで窓口に行って聞かないと良く分かりません。
中国に手数料無料で送金できる?
中国への送金で簡単に利用できるのは、WesternUnion、SBIレミット、セブン銀行、Payforex、楽天銀行などで送金が可能です。
これらは全て中国国籍の口座への送金であれば即時着金ができるのでとても便利です。
Peyforexは18万円以上の送金であれば日本から中国まで送金手数料無料で送金できてしまいますね。
しかし。もちろん無料で海外送金できるなんてそんな甘い話はありません。
Peyforexの場合
180,000円以上は送金手数料が無料。
180,000円未満であっても送金手数料が800円。
中継銀行や受取銀行の手数料なども必要無し。
このように見ると「送金手数料が安い!!」となりますね。
私自身も送金の裏を知らなかった時はPaypalなどが安いと思っていました。
しかし、送金手数料は安くても日本円から中国元へ両替する際の為替両替手数料が高いです。
Payforexの場合
中国へ着金させたい額:15,000CNY
送金手数料:18万円以上で無料
両替レート:1 CNY = 17.75 JPY
(市場レート:1 CNY = 16.73 JPY)約1円の両替手数料が掛かっている
送金に必要な日本円:266,250JPY
※ソース:2021年4月11日 Payforex海外両替送金シミュレーター
次に海外送金ならダントツで安いWise(ワイズ)で送金した場合の手数料をチェックしてみましょう。
Wiseの場合
中国へ着金させたい額:15,000CNY
送金手数料:3,522 JPY
両替レート:1 CNY = 16.73 JPY(市場レートと同じ)
送金に必要な日本円:254,560JPY
※ソース:2021年4月11日 Wise手数料シミュレーター
Peyforexの送金合計金額が266,250円
Wiseの送金合計金額が254,560円
送金合計の差額でWiseの方が11,690円安い。
送金手数料を安くして誤魔化している罠ということですね。
他にも、日本から中国の送金方法としてゆうちょ銀行を利用する人もいます。
しかし、送金方法をシミュレーションしてみると、手数料が安く見えるのですが、実はドル送金しかできないという罠です。
ドル送金の場合は見た目には手数料が安く見えます。
ただ、送金の際に日本円からドルに両替して、さらに現地で受け取りの際にドルから中国元への両替手数料なども発生します。
何度も為替手数料が取られるので、結果として大きく損をすることになりますね。
日本から中国への送金は楽天銀行かワイズ
中国への送金方法で便利なのは、簡単に送金手数料のシミュレーションができる楽天銀行とワイズ(Wise)旧トランスファーワイズの2社です。
ネット上で簡単に送金手数料をシミュレーションすることが出来るので安心です。
日本から中国へ送金する場合は「中国籍の人が開設した口座への送金」しかできません。
日本国籍の人が中国で開設した個人の口座への送金はできません。
Alipayなどを使った送金でも同じ扱いとなりますので注意しましょう。
また、初めて送金する中国の口座の場合は送金目的を明確にするなど事前確認があります。
関連記事
→ワイズ・旧トランスファーワイズの口座開設する方法・作らなきゃ損です
中国への送金に掛かる送金手数料
それでは、楽天銀行とワイズの手数料を比較してみましょう。
●手数料の比較は2021年4月11日に行っています。
ワイズ | 楽天銀行 | |
---|---|---|
中国で2万元受け取りたい | 15,000元 | 15,000元 |
比較時の市場の為替レート 2021.4.11 | 1元=16.73円 | 1元=16.73円 |
TTSレート (両替レート) | 1元=16.73円 (手数料無し) | 1元= 17.21円 (手数料0.48円) |
送金手数料 | 3,522円 | 750円 |
中継銀行手数料 | 無し | 1,000円 |
銀行への振込手数料 | 324円 (利用する銀行による) | 無し |
1万5千元受け取るのに必要な日本円 | 254,884円 | 259,900円 |
※手数料計算のソース:ワイズ
※手数料計算のソース:楽天銀行
銀行の中では海外送金手数料が安い楽天銀行でもワイズと比較する5,016円とかなりの差があるのが分かりますね。
やはり、日本円から中国元への両替に必要になる為替レートの差額はとても大きいです。
基本的に海外送金に必要になる手数料は「海外送金手数料」+「両替手数料」の2つです。
よく海外送金ではPaypal(ペイパル)の送金手数料が500円以下で最安なんてことを言っている場合があります。
しかし、それらは全て両替に必要な為替レートに気付いていないだけです。
また、送金に利用するサービスによって「受け取り手数料」や「中継銀行手数料」などが掛かる場合もあるので注意が必要ですね。
中国の場合は人民元で送金したのに着金した銀行によってアメリカ・ドルになっていることもあるようですので受取り側に確認しましょう。
中国で送金の受け取りが出来る条件
中国への送金はいろいろな制限がありますが、ワイズを利用しても送金先は個人のみとなります。
中国元はUnionPay(銀聯カード)を持っている個人の受取人へのみ送金が可能です。 中国の公的な身分証明書を使って開設されたUnionPay(銀聯)の口座へのみ送金が可能です。 Passbook、運転免許証やmilitary documentにて開設されたものへは送金出来ません。引用:ワイズ
ワイズを利用した中国への送金には受取り側の「銀聯カード番号」または「Alipay ID」が必要になります。
中国にいる人であればほぼ誰でも持っているカードですが、事前に情報は得ておきましょう。
また、法人へ中国元で送金することは出来ません。
法人宛は米ドル建てのみとなります。
また、下記の銀行は海外からの送金を受け付けていませんので、Wiseからも送金することはできません。
中国農業銀行(Agricultural Bank of China)
招商銀行(China Merchants bank)
中国民生銀行(China Minsheng bank)
興業銀行(Industrial Bank Co)
上海浦東発展銀行(Shanghai Pudong Development Bank)
南京銀行(Bank of Nanjing)
引用:ワイズ
中国への送金限度額
ネットで簡単に送金ができるワイズを利用して中国へ送金する場合、個人宛の送金限度額は10,000USD(または同等の金額)です。
年間にすると50,000USDですので、1年の送金トータルで50,000USDを越えないように注意が必要です。
どの業者を使っても送金出来ない額は「送金できません」というように表示されますので、試してみるのが一番簡単です。
中国から日本への送金は規制が厳しい
残念ながら、中国から日本への送金にワイズを利用することはできません。
最近は特に中国からお金を持ち出す規制が厳しくなっています。
中国からの送金には納税証明書、労働契約書、外国人就業証などが必要です。
個人にはまず関係無いレベルですが、中国銀行など中国にある銀行を利用するのが一般的です。
中国から帰国する際のお金の持ち出し限度額は5,000ドル相当以下です。
日本は100万円以下であれば申告する必要がありませんし、その程度であれば送金しなくても手持ちで持ち帰ると良いですね。
もちろん、100万円以上でも申告すれば問題ありません。
まっとうなお金であれば何も起こりません。
まとめ
資金移動業者のPayforex、楽天銀行、ワイズで中国への送金を比較しました。
やはりここでも中国への送金はワイズが安いということが分かりましたね。
送金手数料だけを見ずに、両替手数料をしっかりと確認してから利用するようにしましょう。
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